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イギリスにお住いの日本人ピアノ講師T様から連絡を頂き、
個人売買にて入手したNew York Steinway Model M (1920年) のタッチ等音色含めて内部がどの様な状態でしょうか? とのご相談でした。 「私の思う所をお話すれば良いので在れば見さてせて下さい」との事で、訪問させて頂きました。


























伺ってみるとT様宅は中庭を挟んで素敵な別棟の防音室が在り、そこにピアノが置かれていて、とても羨ましい環境でした。



イギリスにて販売されているSteinwayはハンブルク製の方が圧倒的に多く見かけますがモデルMに関しては何故かNew York製が程々在ります。
またこのモデルMはサイズ(170Cm)が日本でも丁度良く、屋内での使用としましては鳴りも十分な為に当社でも何度か仕入れています。



オリジナルでこの年代には既に響板のロゴは無いはずですので後付けされたのでしょう、当社でも修復の際、見栄えが良い為によく貼ります。
またお客様の要望にて後から貼った事も在りました。
為替レートによりますが送料入れて120~150ドルと言った所です。
ただ残念ながら、この販売元アメリカDecals社より2018年9月でSteinwayのロゴに関しては販売中止となってしいまいました。





外観(外装)の方は現状かと思いますが、内部は過去に大幅な修復をされていてかなり綺麗です。
アクションアッセンブリー交換、鍵盤及びキーフレームもそっくり入れ替え、それに響板塗装、フレーム塗装、全弦張替えと機能面としてはフルレストア物です。
また部品はドイツ製が使用されてました。
このNew York Steinwayにドイツアクションを使用して直した物をイギリスにて時々目にします。 
T様は状態の良いUsed Piano を入手された事と言えます。



T様が仰るには「以前、技術者(ピアノテクニシャン)が帰った後、お部屋にラッカー(単に塗料)の匂いが残っていて、多分ハンマーに使った様です」 との事でした。
見ると確かに使用して在り中央の弦を叩く部分を残して染込ませて在りました。
左の画像でハンマー手前の少々色が違う部分です。この行った事自体は視覚的に確認は出来ますが、元の状態を聞いてない為にその効果などを含めちょっと何とも言えないものです。
当社も全体のバランス(音色、音量)を取る上でこのハンマーフェルトに塗料を染込ませる事(手段)を良く行いますがフェルトの硬度、大きさに対するその塗料の濃度により効果がかなり違って来ます、またそれらの状態がどのピアノも同じでは無いので難しい作業の一つです。







鍵盤の重さ、その他、目を通してみますがそう大きな調整不良などは見当たりませんでした。
T様としてはこのピアノを100%満足と言う訳では無い様でしたが後は主観的な相性の問題ではないかと思われます。
その後Hamburg SteinwayのモデルA(188cm)もお求めになりしばらくは弾き比べるとの事ですのでT様及びお部屋に馴染む様祈っております。




New York Steinwayのアップライトピアノもお持ちでとても良い響きでした。






ロンドンセントラルに戻ります。




こちらはその後、T様からご提供いただいた画像です。

モデルAとMとがお部屋に並んでいて、理想的なレッスンをされている様子が想像できるものです。
この度はタクシーのお迎えまで手配して下さいまして誠に有難うございました。
また何か在りましたら渡英の際にはどうぞ宜しくお願いします。
 
(有)クラビアハウス
代表 松木一高
 
(* 上記、T様ご了解の上で掲載させて頂いております。)





※今後も写真や文章を書き足していきますので どうぞご覧下さい。




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