中古ピアノ販売・ピアノ買取・ピアノ修理調律・消音取付 クラビアハウス

JOHN BROADWOOD&SONS  1908年
ピアノの色味は撮影時の環境、お客様がお使いのモニター・プリンターによっても若干変わってきます。
ご購入を検討されているお客様はご来店の上現物をご覧ください。
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英国製 
John Broadwood & sons
世界最古のピアノメーカーの一つで、ハープシコードの生産期を含めると創業は18世紀となり
鍵盤楽器の歴史を辿る上で無くてはならない存在と言えます。
また19世紀にはショパンが最後の英国ツアーのピアノとして選んだ事や
リストのロンドン公演にて使用したなどの記述もあり 
多くの著名な演奏家に使用されていた事が想像されます。  
 
今回紹介するピアノは20世紀初頭の物となりますが当時としては既にワンピースリムや、
Fully−webbedという フレームが手前のピンブロック(ピン板)まで覆い被さる構造となっており
先進的だったと言えます。

また鍵盤タッチ感触を左右するアクションはモダンタイプが使用されています。
それが仕入れる決め手の一つで、丁度旧式から入れ替わる時期の様です。
   
修復内容(履歴)としましては
過去(10〜15年前?)に弦張替え、ダンパーフェルト貼替えなど行なわれています。
響鳴板割れがあった為に フレームを外して埋め木修理 及び再塗装を行いました。
画像でも確認できますように 構造上フレームに弦を残したまま外せますので 
弦の張替えを必要としません。
この場合は修復後 調律の狂いが少ない事が利点となります。

ハンマーは減っていた為 フェルトの貼り替えをフランスのデフジェール社に依頼しました。
フレーム組み込み、消耗部品の交換、アクションの組み付けなどから
調整関係、調律、整音と十分な時間を投じて行っております。
当社としましては小規模な修復ですが、ハンマーアクションが
当工房とフランスを往復している事もあり3ヶ月程掛かっております。

外装は、再塗装を施せば新品の様になりますが
アンティークな風合いがこのピアノには似合っている様に思い、現状です。
過去にフレンチポリッシュを行った形跡が見られます。
 
前記の通り現代物にかなり近い構造の為に全くもって通常使用可能な物です。
最近このピアノで英国在住のピアニストによる小さなコンサートも行いました。
小型ながら十分な音量、明るい響きを発しており
鍵盤タッチもとても軽快で当社のお客様には好評です。
    
ドイツピアノに隠れた感がありますがその実力は侮れない物があります。
アンティークの本場、英国より届いたとっても魅力的なピアノです、ご試弾お待ちしております。
 


演奏者:阿部悟    「ノクターン 第2番」
修理中の様子

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