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ピアノを寝かせてはずせる所を次々とはずしていきます。
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このピアノは以前にも一度全塗装されていて、塗装面を剥がしていくにつれ前修理の形跡が現れてきます。あちらこちらに木工補修がしてありました。なぜそこまで外装にダメージが及んだのかは定かではありませんが、お客様がもし木目の塗装に出来るならその方でとのご希望でしたが、上記の理由により断念せざるを得ませんでした。
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下塗り上塗りとエアーガンによる吹き付け塗装です。
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それぞれのパーツごとに仕上げていきます。
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再度寝かせてからパーツの取付を始めます。年代的に本体に歪みが来ている事と塗装の厚さが塗る前と変わった事などがあり、パネルや蓋などがピッタリ収まる様にする為に摺合せしながらの組付作業となり約1日掛りです。
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次に内部修理となります。アップライトピアノのアクションにハンマーバット、ダンパー、ジャックと言った所に小さな銅製によるスプリングが有りそのパーツの折れが多数な為全交換作業と、フェルトやクロス(繊維)の虫喰修理が主な所です。
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虫喰、消耗、劣化、した細かなフェルトとクロスを全て剥がして、新たなものをサイズを合わせて貼り直して行きます。
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フレンジコードとスプリングも貼替及び交換です、センターピンも全入換します。
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ジャックスプリングがニカワで着ている為ハンダごての熱により溶かしてはずします。
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バットフレンジスクリューが錆びて回らない為ローソクの火を充て緩ませている所です。
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バットスクリューの外れないものが有った為、一部を別のバットから移植しました。
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鍵盤下のクッションクロスが写真の様に虫に喰われてしまったので全交換します。
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キーブッシングクロス、フロント及びバランス部全貼替です。
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白鍵の汚れはバフモーターで綺麗にしました。
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整調及び調律作業で3日掛りです。
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最後に試弾した所、中音域左端の3ヶ所が鍵盤を戻した(上りきった)時に少々音が残ってしまい不自然な為、オーバーダンパーを作り取付したところ良好な止り具合となりました。
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